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スカイ・ハイ

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一期一会

除染の切り札  東芝ALPS

イスカンダル★にある放射能除去装置コスモクリーナーのような除染の切り札として
東芝が昨年投入する筈だったALPS(多核種除去設備)ですが、試運転中に相次いで欠陥が見つかり、
まだ運用されてません。アレバ社の装置でも除去できなかったストロンチウムの濃度を1000万/1に
下げる事が可能で、1日に500トンの汚染水を処理する筈だったのに……
高線量の2次廃棄物を保管するポリエチレン製容器の安全性に問題があり、という事のようです。

原発建屋の高濃度汚染水処理システムとして、建屋の底に溜まった汚染水を「東芝の油分離装置」で
油分を取って「米キュリオンのセシウム吸着装置」でセシウムを取って、「仏アレバの除染装置」で
放射能元素を取って、最後に「日立の淡水化装置」で塩分を取る→再循環という流れだったのですが、
アレバがまともな効果を発揮できず2ヶ月でお蔵入りになって、その代わりに「東芝のセシウム除去装置
サリー」を投入したのですが、アレバに代わる多核種除去装置が必要だという事で、東芝が開発した
のがALPS(アルプス)で、それを導入して、汚染処理速度を早める計画(原発内の汚染水を400日で
除去できると東芝は豪語)でありましたが、色々問題があって、9月上旬頃まで試験運転を中止….
という中での今回の地上タンク汚染水漏れでありました。
当時、あのシステムを持っていたのはアレバだけだったからと言う事もあるけど、莫大な金払って
2ヶ月でお蔵入りとは…..補償はどうなるんでしょうか?

皆さん御存知の小出さんは、2011年の時に早く汚染水備蓄用のタンカーを作れ、遮水壁を作れと
提言していました。勿論、原発事故直後は高濃度で、工事もままならなかったと思います。
(現在も状況は変わらないと思いますが)。
あれから2年半。今年4月に水ガラス利用して一部に遮水壁を作ったけど効果はなく、次に土壌を
凍らせて作る凍土遮水壁を新たに設置する計画を発表。
深さ30メートル、原発周囲1,4キロを掘って凍結官を埋め、氷点下40℃〜50℃に凍らせる方法だ
そうです(コンクリートで作ると時間かかる)。
今年4月に地下貯水槽から汚染水漏れが発覚し、その後、東電は全ての汚染水を地上のタンクに移送する
作業を始め6月9日に移送が完了した。.そして今回はその地上タンクからの汚染水漏れでありました。
土掘ってビニール敷いただけの貯水槽はショックでしたが、あの当時はまともな工事ができなかった
でしょう。

原発内敷地に貯蔵タンクを作り(現在1000基)、汚染水を貯めていましたが、漏れ出たタンクは
300基あるフランジ型というもので、鋼板を溶接するんじゃなくてボルトで締め付けるタイプらしく
て、強度に難ありだったらしい。その内の1つのタンクで漏れが見つかりました。ところが、この記事
を書いてる最中に別のタンク2基でも汚染水漏れか……高い放射線量というニュースが入って来ました。
2年間の間に少しずつ漏れていたと言う事で、300トンの汚染水は地下に染み込んでいるようです。
どれくらいの量の汚染水が海に流れ出たのか解りませんが、流れ出たものはしょうがないです。
あーだこーだと言っても覆水盆に還らず。今後の事を考えるしかありません。
東芝ALPSの1日も早い稼働と、遮水壁工事の着工を望みます。

2011年6月 【緊急提言】小出裕章さん、高濃度汚染水の処理方法



2013年4月12日   小出裕章さん
     「今回の放射性物質の値は広島型原爆の2/1か3/1に相当するかもしれないが、
      自分はこの放射性物質の大半はトリチウムだと思っている。トリチウム自体は
      放射能を持った水素で、セシウムに較べると生物毒性は低いが、トリチウムは
      環境に放出すると水になるので、そこからトリチウムだけをを取り出すという
      ことは不可能である。それが地下に流れ込んで海に放出されている」



by gyou-syun-u | 2013-08-23 01:37 | 国内情勢・世相

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