ブログトップ

スカイ・ハイ

harock.exblog.jp

一期一会

防衛省が嘆いた陸自3佐の手記……それでも自衛隊は進化する

チェニジアテロで負傷した陸上自衛隊三等陸佐の女性の手記が話題になってます。
世田谷の自衛隊中央病院に勤務する35歳の女性医官でありますが、公務員に義務付けられている
海外渡航申請の手続きを行わないまま、母親とチェニジアに観光に行きテロに巻き込まれました。
週刊誌的に何が話題かと言うと、手記の内容が我々が想像する自衛隊員と少し違ってたからです。

「まさか発砲されるとは思いませんでした」
「とても現実のこととは思えませんでした」
「生きた心地がしませんでした」
「外でも救急室でも、多くの人がいて写真やビデオを向けられ、とても不快でした」
「私は一日中泣いていたせいか目が腫れ上がって開ける事ができず…」
「病室にNHKやニューヨークタイムズを名乗る人々も来て質問に答えるように言われました。
 そうしなくてはならないのだ、と思い答えましたが、何を話したか正直なところ覚えてません」
「「部屋の前で取材をさせて下さい。あなた(大使館員)に断る権利はない」と日本語で怒鳴っている
  朝日記者の声が聞こえショックでした」

これだけ見ると、日本で暮らす一般女性の普通の反応だろうと同情しますが、
彼女は防衛医大卒の幹部自衛官であり、麻酔医と謂えども階級は三佐。部下を仕切る立場にある。
多分メディアの取材にまともに反応できないと本人も感じたから、手記という形になったのだろう。
朝日は彼女に対して謝罪をしたが、記者は彼女を利用して安倍叩きに使おうとしたと勘ぐられても
仕方がない。週刊新潮の見出しは「これが陸自3佐か、情けない…防衛省が嘆いた被害女性の臆病と
感傷」でありました。
東日本大震災での日本人の冷静な行動が世界の注目を浴びましたが、記事によると彼女は退官間近
だったようで、もしかしてこれまでの抑圧が一気に噴き出したのか知れない。
当たり前だが自衛官も人の子で当然個人差もある。しかも体験射撃しか経験しない医官に、もっと
毅然とした内容を期待するのは酷なのかと思いました。
但し彼女が国内外を問わず派遣された経験があったか否かに関わらず、極限の現場を仕切る事は
彼女では無理だろうと個人的に思いました。
それから、これをもって日本の自衛官は軟弱だと思うのは早計で、実戦経験がない日本の自衛隊は
弱いという論も少しおかしい。大東亜戦争の経験と教訓は陸海空とも先人から面々と伝授されている
からで、戦地に赴かない分、日航機の御巣鷹山墜落事故、普賢岳噴火、東日本大震災、御岳山噴火他、
数え切れないほどの自然災害で救助活動を行ってノウハウを培ってきた。遺体の惨さもの戦争に匹敵
するだろう。これは自衛隊に限らず消防、警察、病院も同じだ。
御巣鷹山墜落事故で遺体検証作業を行った日赤の看護師さんの体験本などを読むと、凄まじい当時の
現場が見えます。

ハード面においては自衛隊は進化を続けております。
陸上自衛隊=最新鋭の10式戦車と機動戦闘車。
海上自衛隊=護衛艦いずもと、そうりゅう型潜水艦(AIP→リチウムイオン電池)。
航空自衛隊=F−2搭載の超音速対艦ミサイル、純国産のステルス戦闘機F-3の開発であります。
【陸上自衛隊】
仮想敵国をロシアから中国にシフトして、戦車も北海道運用から全国に広がり、それに合わせて
軽量化する必要があり、90式と較べ最新素材の装甲が装備され防護力が増しながら大幅な軽量化に
成功、C4I=軍隊の情報処理システム(Command Control Communication Computer Intelligence
system)を搭載し、日本製鋼所製の120㎜滑腔砲を装備(戦車の滑腔砲は西側では長らくドイツの
ラインメタル社の独壇場であり、ドイツのレオパルト2やアメリカのM1エイブラハム、日本の90式に
装備されていたが、日本製鋼所がラインメタル社製に勝る44口径120㎜滑腔砲の開発に成功した)。
自動装填装置を備え、スラローム射撃が可能である。
もっとも10式戦車を国内で実戦運用する時は日本終わりでしょうが……
機動戦闘車は離島防衛の為に特化されたもので、戦車よりも高速かつ軽量で機動性に優れ、
輸送機による空輸を前提にしているらしい。





【海上自衛隊】
いずもはヘリコプター搭載型護衛艦(艦種記号DDH=Helicopter Destroyer)ですが、甲板を改修し
カタパルトを装着すれば戦闘機も搭載できる。
全長248m全幅38mで、アメリカの原子力空母ジョージ・ワシントンの全長333m全幅76,8mに
較べると小さいが、全長263m全幅38,9mの戦艦大和とほとんど変わらないデカさであります。



そして自衛隊に興味ある人や軍オタ以外にあまりその実力を知られていない海上自衛隊の潜水艦群。
潜水艦の耐圧殻に使われる高張力鋼を溶接する日本の特殊溶接工の結晶でもあります。
そうりゅう型潜水艦は日本近海を護る守護神とも言えるモノで、米英露の原潜に勝るとも劣らない
性能を有します。通常型潜水艦では世界最大級の大きさであり、
スターリング発電機で動かすAIPシステム=非大気依存(Air-Independent Propulsion)を搭載し、
潜航時間を従来型よりも大幅に伸ばしました(最大で2週間)。数ヶ月は潜れる原潜には敵いませんが、
バッテリーで潜航する通常型の方が、静寂性は圧倒的に上であります。
ただし、このスターリングエンジンも出力が低く補助電源に過ぎないので、低速移動用にしか
使えません。従来の鉛蓄電池は消耗が早く、高速航行時間が短い…
と言うワケで、そうりゅう型の後期、本年度建造分から、AIPシステム、鉛蓄電池を廃止して、
リチウムイオン電池に置き換えるそうであります。
更に潜航時間が伸びて高速移動が可能になり、原潜に限りなく近くなりそうです。


リチウムイオン電池導入でさらに隠密化する海自潜水艦





【航空自衛隊】
F-16を日米で改造した多目的戦闘機F-2に搭載される新型の超音速空対艦ミサイルXASM-3は、
最大速力マッハ5以上、射程距離150㎞以上という優れもので、世界中の空対艦ミサイルの中でも
一歩先をいってます。ロシアが誇る対艦ミサイルP-800でさえマッハ2,5なのでその差は大きい。
そしてF-2の後継機種として純国産のステルス戦闘機F-3の開発が本決まりになった事です。
日本の先端技術の塊のような戦闘機ですが、一番大きいのはIHIと防衛省による戦闘機用エンジンの
開発のメドが立ったからで、実証機心神で飛行実験を経て、尚且つアメリカの横槍がなければ、
F-22と同じ推進偏向ノズルを持ち、F-22に勝るとも劣らない純国産のステルス戦闘機の誕生と
なります。
耐え難きを耐え、忍び難きを忍んできた日本の航空機産業が復活する日を願っております。






[PR]
by gyou-syun-u | 2015-03-30 23:44 | 国内情勢・世相 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://harock.exblog.jp/tb/21671444
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。