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一期一会

カテゴリ:封神演義( 4 )


封神演義を更新するのは実に2年ぶりであります。
不安定で先が見えないこの星の行く末を案ずるも、時にはハチャメチャな小説で氣を
癒すのも悪くは無い。この小説は忘れた頃に読み返すとおどろおどろしい世界ながらも
心が豊かになります。道教の世界観が根底に流れてますが、特に死生観について考え
させられます。死んだら終わり....誰もがそう思いますが、死んでからも世界があるという
のはある種の楽しみでもあります。魂が不滅であるならば、それに通ずる世界もある。
昔も今もお上に対する庶民の想いは同じでユーモアを込めて揶揄する。殺伐さが増した
今の世の中だからこそ、逆におおらかに生きた方が健康によろしいんではなかろうか。
お上を批判するのは簡単である。バカでもできる。ただ批判する相手以上に努力している
かどうかが問題で、意気込みでも何でもいいが、少なくとも己自身の練磨は必要不可欠で
ある。この小説の前半で紂王の家臣が次々と残酷な刑罰を受けて殺されますが、女狐に
魂を奪われ〃聖〃を吸い取られた紂王に対して最後「このバカ紂王!」と叫んで誇りを持った
まま死ぬあたりは痛快であります。しかも、死後仙人の道術で化け物となって
復活しても、心は人間の時と変わらずという所が面白い。

北斗の拳や魁男塾、高校鉄拳タフなどは突っ込みどころ満載ですが、ヒーロー達は殆ど
武器は使わず拳法で相手を制します。ただ、神の拳だけあってとても人間業では無い。
ラオウやケンシロウの北斗剛掌波や無想転生、魁男塾の特号生である大豪院煌鬼の
極超奥義「冥王炸裂波」などは、いずれも人間の氣力の限界を象徴した技です。
仰々しい名前ですが、男のロマンを感じますね。
北斗の拳は感動する場面もありますが、宗教観が不足してるため五感の躍動が限界です。
魁男塾は痛快それだけであり、感動はない!高校鉄拳タフは現在進行形の格闘技界と
連動してるためストーリーを冷静に読める。
ドラゴンボールは〃邪氣〃が無いところが評価する処です。
それに対して封神演義は漫画ではないので、活字を通してイメージするから妄想を含めた
思考の広がりがある種無限である。故に揺らぐ分だけまた読みたくなるのだ。
道術や人間兵器がこれでもかと登場し、ハリウッドが映画化しないかなと思いますが、
根本に流れる世界感はとても欧米には受け入れられないでしょう。
神々の領域にも縄張り争いが有るという事をこの小説は明確にしていますが、
八百万の神々、人間は創造神にはなれないが人格神にはなれるのだ。
輪廻転生があるからこそ、この世は一期一会であり、魂は移動を繰り返す。
その中で魂はある世界では上昇し、ある世界では下降する。
ある者にとってはこの世は楽であり、ある者にとってはこの世は苦である。
64億の糸が絡みあって干渉しあい因縁を織り成して行く。
一寸先は闇であるが、地獄にも仏はいる。
この世が全て幻想であるなら、地球温暖化も北朝鮮問題もどうでも良い話である。
しかしそれは神の眼から捉えれば幻というだけで、神の眼を持たない人間からすれば、
夢幻ではないのだ。しっかり反応するように器官は作られている。故に坊さんや宗教家は
糞の役にも立たないというわけであります。聖凡の二極化も進行中!
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by gyou-syun-u | 2007-02-28 22:04 | 封神演義

全巻を通して縦横無尽に暴れまくるキャラに「なたく」と言う少年がいる。
可愛げの無い悪ガキである。太乙真人が1500年かけて煉気術(小周天や大周天と
いった内丹法)を駆使して作り上げた「道胎」である。
道胎は内丹法の極であり、気を練り上げ自分以外のボディを作り上げる方法で、
この気の固まりは完全なる純陽体であり、この陽気を3年養えば天仙になり
9年養えば金仙になり、この瞬間、瞑想者は不老不死の体を得るという。
小説では他人の腹を借りて産まれるが、本来は瞑想者の体内で錬られ、
頭頂から出胎する。

ところで、なたくが乗り回す風火輪は、Back to the FutureでマイケルJフォックスが
乗ってたホバーボード(エアボード)の究極の進化型であろう。
反重力装置を内蔵して、風の気と火の気を推進動力とする。
小説ではロケット機になってるが、道教的には動力源は空間に充満する氣である。
道士や仙人達の移動手段として、光遁という、光速を借りる方法がある。
この光遁を借りて、仙界と地上を往復するのだが、光速だと月まで1秒、太陽まで
8分20秒、、、小説の描写からすると仙界までは8分以内に収まってる感もするので、
太陽よりは近いんでしょうね、仙界は。雲に乗り仙界に行くというのは、
雲の速度を借りるんじゃなくて、雲で次元を移動するという意味に近いだろうと。
風火輪は土遁よりは速いと記述されてるので、最高速は音速までは行かないだろうと
思います。音速に近くなると衝撃波が発生するが、それらしい描写は見当たらない。
戦う為の宝具なので、急降下、急上昇、急旋回といった機能を優先してるのでしょう。
ちなみにアメリカ空軍最速の戦闘機F15がマッハ2,5、ロシアのミグ31がマッハ2,8。
申公豹が乗る黒点虎と、白鶴童子は、ほぼ同じ巡航速度を持つが、最高速は音速を
超えるかも、と勝手に想像しております。霊格の高い大仙が乗る霊鳥や霊獣は別格で
あり、早さ(速さ)と言う尺度では計れない。

メーカーが開発中のラムジェットエンジンやスクラムジェットエンジン
(マッハ5,5~10)が完成すれば、「超音速を超えれば燃料は空気なのでタダ」という
事で注目されている、と同時にUFOに近い航法が、地球環境に優しいからしっかりと
研究されている。そう!想いの数だけ世界はあるのだ!
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by gyou-syun-u | 2005-04-02 21:21 | 封神演義

この怪奇小説に登場する仙人や道士や妖怪は太公望や紂王より魅力的である。
死闘を面白く読めるのは、死んだら無であるとか言う世界観ではないから、
停止しない魂魄の躍動感がヒシヒシと伝わってくるのだ。
仁義礼智信の五徳が一貫しており、かといってガチガチに固くなく庶民的である。
物語の中で無惨に殺された人間も、姿形を変えて下界に降りて来るから、
郷愁に浸る暇がない。つまり死生観がポジティブなのだ。

数多の魂魄が飛んでいくが、その中で、最後迄生き残る道士の一人に
「楊(よう)ぜん」がいる。仙人の称号があるが道士であるという。。。
彼の得意技は「72変化の術」で、鳥や豚などに変身する。
そして、いつも袖口に「哮天犬(こうてんけん)」を忍ばせ、
敵に遭遇すると、その猛犬を放ちカウンターアタックを仕掛ける!
仙人の世界だから、犬と言えども空中を飛ぶのだ。
彼はとてもハンサムなので、敵方の女仙人からも誘惑されるが断り続けている。
太公望の補佐役として、他の道士をまとめるリーダー的存在である。
これとは対照的に、我が道を行くという仙人に、「申公豹(しんこうひょう)」がいる。
彼はかって、王位に就く程の才覚がありながら、自ら断ったという前歴があるため
偉い仙人から一目置かれている(彼に手をかけてはならぬと)。
世界一二を争う飛行速度を持ち、妖怪をエサに喰う黒点虎に跨がり、中空を闊歩して
いろんな場面にチョッカイを出す。そして彼の最大の武器(宝具)が
雷公鞭(らいこうべん)で、全てを瞬時に焼き尽くすレーザービームである。
最後に彼は黒点虎と一緒に北極にある地球のヘソに向かっちゃうけど、
そこは、何の制約も受けない空間で、仙人だの人間等のしがらみも無い世界で
孤高の仙人、申公豹にとって心の終着駅なのだ。
続く。。。
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by gyou-syun-u | 2005-03-22 21:17 | 封神演義

どれくらい前だろう。文庫本三巻を、
とにかく一気に読んでしまった。
道士とか仙人の世界に興味があったせいかもしれないけど、
空中を飛ぶというのが当たり前のドラゴンボールの世界を、
道教の世界観を背景に、太公望と紂王を取り巻く
仙人の世界にハイテク兵器を交えて、痛快に物語は進んで行く。
登場人物の言い回しが、訳者のおかけでストレートに入ってくる
ので心地良い。戦闘という行為は、仙人達でさえ
避けられないのかなんて考えたり。
飛行機や宇宙船で空間を移動するのではなく、生身の躯で移動する
と言う発想が。かなり昔の作品らしいけど、荒唐無稽と
思われがちなこの小説を真面目に、そして面白おかしく
考察していこう。
次回は登場するキャラクターについて。。。
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by gyou-syun-u | 2005-03-10 21:50 | 封神演義