夫婦で挑んだ白夜の大岩壁
一昨日のNHK特集を見ました。
知り合いにプロでは無いが、ロッククライミングが趣味の御夫婦がいるので
尚更、食い入る様に見てしまいました。グリーンランドの白夜の岩壁オルカに挑んだ
のは山野井夫婦と同じクライマーの木本哲氏の3人。
山野井泰史氏は世界最強のソロクライマーであるそうだ。
随分昔、平山ユージと言うロッククライマーを、世界選手権の番組で見た事がありましたが、
それ以来、特に山に縁が無い私は、この人の名前は知りませんでした。
今回この番組を見て非常に感銘を受けました。
5年前山野井御夫婦は、ネパールとチベットの国境にあるギャチュカンの登頂に成功後
雪崩に逢って凍傷になりながらも生還。二人とも凍傷で多くの指を失った。
この遭難の時、泰史氏は雪崩の衝撃で目が見えなくなり、下山しようにも岩の割れ目が
見えない。ならばと凍傷を覚悟で手袋を外し素手で岩壁を掴んだそうで、外気は
マイナス40度。当時の写真には真っ黒な指先が映ってました。
この遭難で泰史氏は手足の指10本、奥さんの妙子さんに至っては両手の指10本を
失った。クライマーにとっては致命的であるが、二人とも諦めない。山が大好き、
リハビリを続け、今回の挑戦となった。奥多摩で自給自足の生活ながらも、山に関われる
今の生活が一番幸せなんですよ.....と笑顔で話してましたね。
泰史氏は2年前のasahi,comで次の様に述べてますね。
........命をすり減らしてまで、どうして登るんですか。
「美しい山、未知の世界に触れてみたい、自分の肉体を試してみたいというのもある
けど、それだけじゃないですね。「ゾーン」というじゃないですか。集中して自分
が普段持てないような力を出すとき。気持ちいいですよね。周り何キロにもわたって
誰もいない。薄い酸素を吸って、強い紫外線を浴びて。空は水色じゃなくて紺色なん
ですよね。そうするとね、制御しなくてもゾーンに入りやすいんです。もしかしたら、
今年もそれを味わいたくて、というのは少しはありますよね。普段じゃない自分を
体験したい。」
by gyou-syun-u
| 2008-01-09 22:13
| 国内情勢・世相